今回のスピ女性/マチコさん (48歳/ケータリング職)
短大を卒業後、スポーツ用品メーカー、スポーツ選手トレーナー、自転車メッセンジャー、飲食業とさまざまな仕事に携わってきた。現在は、シェアカフェへの出店を経て、一人でケータリング屋を営む。仕事選びのモットーは「人を元気にすること」。体を動かすことが大好きで、自然を舞台に多種目なアウトドア競技をこなしてゴールを目指すアドベンチャーレースに出場した経験も。
マダムX(以下X):マチコさんは人との出会いを大切に考えていらっしゃるそうですが、スピリチュアルな出会いもあるのですか?
マチコ(以下M):もちろんです。子どもの頃から漠然と「人が元気になるサポートをしたい」と考えていました。でも私は転職の回数も多く、具体的な夢はないままやってきたので傍目には支離滅裂な人生を送っているように見えると思うんです。このような生き方をしてきたけれど、何か壁にぶち当たったときや迷ったときには、背中を押すような言葉をくれる人たちが必ず現れて、その言葉が次への踏み切り板になっていたような気がします。
X:それは占い師や霊能者かしら?
M:そういう場合もあります。たとえば、30代で自分を振り返って極めたものが何もないなと気づいた頃、ご縁があってアーユルヴェーダ医療を行なっているクリニックでダルマチェック外来を(※注釈1)を受けました。
X:アーユルヴェーダの哲学において、ダルマは「生まれてきた使命」と言われていますね。アーユルヴェーダの診察はまだ珍しいですが、どうやって見るのでしょうか?
M:事前に記入した問診票を見ながら先生が三本の指で脈をとって、アーユルヴェーダの体質と本来の自分を診断するんです。心理カウンセリングのような印象もありました。「なんとなくまとまりのない人生を送ってきているのですが、私はこのままでよいのでしょうか?」と伺ったら、「あなたは広く浅く知識を持ち、それを多くの人に与えていく人。まだ知識が狭いからもっと勉強しなさい」と肯定されて(笑)。ビックリしましたが、このままでいいんだと力が湧きましたね。
X:ダルマにおける「使命」とは職業を意味しているわけではなく、「どう在るべきか?」ということですよね。一般論として、なにかひとつを極めることに焦点をあてがちですが、広く浅い知識を持って多くの人に接するということは、ひとつに絞ることよりも自分磨きのハードルが高いとも言えます。
M:はい、私もまだまだ色んなことを学ばなくてはと思っています。
生まれてきた理由を知るためには、自分自身を取り戻すことが必要。
Photo: 123RF
X:他にはどんな印象的な出会いがありましたか?
M:当時、10年勤めた自転車メッセンジャーサービスの会社を退職したときに、知人から鎌倉に面白い人がいるから会いに行ってみたら?とあるスピリチュアル・セラピスト(※注釈2)の男性Oさんを紹介されました。
X:そのときは何を相談したのですか?
M:その頃、燃え尽き症候群のような気持ちに陥ってしまったんです。「楽しいことや自分が好きなものがわからなくなってしまい、生きている感じがしない」と伝えたら、じゃあ前世を見てみましょうと。
X:そういう悩みに対して、いきなり「前世を見よう」となるのは興味深いわね。それでどんな前世だったの?
M:遊郭にいた男性でした。非常にモテたけれども最後は孤独死したようで、私がこの世に生まれてきたのは「愛のためだ」と。思わず、「愛って何なんですか?」と質問してしまいました(笑)。そうしたら、「それを理解するためには、まずは自分自身を取り戻さなきゃいけないね」と言われて。その後も半年に1回くらいのペースで彼を訪ねました。
「自然の成り行きで食の仕事へ。でも、このままで良いのか迷っています」
Photo: 123RF
X:食の仕事を本格的に始めたのも、たしかその方との出会いがきっかけだったとか。
M:そうなんです。メッセンジャーの会社を辞めたあと、知り合いのレストランを手伝っているうちに、自然と食の仕事に興味を持つようになりました。そんな話を彼にしていたら、ある日「マチコさんの前世とゆかりのある屋号を思いついたんですよ、『○○食堂』ってどうですか?」と言われたんですね。自分でもしっくり来たので、ああ、これは食の仕事をしろということだろうなと思えて、本格的にケータリングやシェアカフェで毎週土曜日のランチを担当するようになり、ファンのお客さまも増えてきたんです。
X:お店が繁盛して人に喜んでもらえて、とんとん拍子のように聞こえますね。
M:ええ、セラピストさんが屋号まで決めてくれるとは有り難いことですし、自然な成り行きだったんですが······。でも本音を言うと、人を元気する手伝いができるなら、別に食の仕事でなくてもよかったんです。内心これでいいのかな?と思い、シェアカフェを辞めてケータリングだけに絞って仕事をしていた矢先、新型コロナウイルスが起こってしまいました。今は通販で焼き菓子などを中心に販売していますが、もう食の仕事はほかの料理家さんたちにおまかせしようという踏ん切りがついたところなんです。またしても、支離滅裂な人生が続いていく感じで(笑)。
X:ポジティブな迷走とも受け取れるわね(笑)。あなたにとってどんな仕事をするか?ということはそんなに重要ではなくて、「人を笑顔にするサポートがしたい」という強い想いがあるから、色んなことにチャレンジすべきだと思うわ。
M:はい、そのことでマダムにご相談したいことがあるので、近々またお邪魔させてください。
X:もちろん。次回はタロットカードをみて差し上げましょう。
【マチコさんにまつわるキーワード】
注釈1:ダルマ アーユルヴェーダにおいて「生まれてきた使命」を意味する。当時マチコさんはアーユルヴェーダの専門医療機関(※現在は閉院)でダルマチェック外来を訪れた。
注釈2:スピリチュアル・セラピストのOさん 30代の男性で霊視とオーラを中心にカウンセリングを行う。マチコさんの前世をみて、飲食業を始める際に屋号をつけてくれた。
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マダム X(まだむ えっくす)。
週に一回、深夜にだけひっそりとオープンする「真夜中の占いの館」の女主人。年齢不詳。自身もタロット占いを得意とし、毎夜訪れるゲストを占うのが趣味。
Coordination: Maho Fujii Illustration: Shiori Clark Editor: Mayumi Numao
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May 27, 2020 at 09:00PM
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