「ルペン氏には1票も入れるな」鍵握る3位候補が呼び掛け フランス大統領選、24日に決選投票 - 東京新聞

　【パリ＝谷悠己】フランス大統領選は24日に決選投票があり、即日開票される。2017年の前回選挙と同じ顔ぶれで、各種世論調査では再選を目指す現職マクロン氏（44）が、3度目の挑戦となった極右政党「国民連合」のマリーヌ・ルペン党首（53）に対し、やや優位を保っている。大勢判明は日本時間25日早朝の見込み。

フランス北部エタプルで22日、市場を訪れメロンを味見する極右政党「国民連合」のルペン党首㊧＝AP

　調査機関IFOPによると、選挙活動期間が終了した22日現在の予想得票率はマクロン氏が55％、ルペン氏が45％。66％対34％だった前回より接戦が予想される。

　マクロン氏には極右政権誕生に反対する保革の元政権党の候補やサルコジ、オランド両元大統領らが支持を表明している。ルペン氏は1回目投票で4位だった評論家ゼムール氏の分も合わせた極右支持層に加え、家計対策を前面に押し出し庶民層にも浸透している。

◆770万票の行方に注目

　鍵を握るのは、1回目投票3位の急進左派メランション氏が得た約770万票の行方だ。若年層や移民系住民が多い支持者に対して同氏は「ルペン氏には1票も入れるな」と呼び掛ける一方、マクロン氏への投票には言及しなかった。棄権票が増えれば固定支持層の多いルペン氏が有利になるとの指摘も出ている。

フランス南西部フィジャックで22日、支持者と握手するマクロン大統領＝AP

　マクロン氏は22日の最終遊説先に仏南西部の小都市フィジャックを選び、地方振興策を説明。ルペン氏はマクロン氏が投票をする北部のリゾート地ルトゥケ近郊で「マクロン氏を選ぶかフランスを選ぶかだ」と述べて支持を訴えた。

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