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【選手はいま何を思う】レスリング皆川博恵、来夏開催決定に「気持ちが晴れました」代表権維持にも“ホッ” - サンケイスポーツ

本紙に手記を寄せて、率直な心境を明かした皆川(撮影・尾崎修二)

本紙に手記を寄せて、率直な心境を明かした皆川(撮影・尾崎修二)【拡大】

 新型コロナウイルス感染拡大を受けて、来夏に延期された東京五輪を目指すアスリートに迫る新連載「選手はいま何を思う」(随時掲載)がスタート。第1回は昨秋の世界選手権で銀メダルを獲得し初の五輪代表に内定したレスリング女子76キロ級の皆川博恵(ひろえ、32)=クリナップ。女子最重量級のベテランが母国での大会への思いをつづった。(取材構成・石井文敏)

 東京五輪の延期を聞いたときは動揺しました。世界中に広がる新型コロナウイルス感染のことを考えると、人命第一なので適切な判断だったと思いますが、今後どうなってしまうのだろうかと頭の中は不安でいっぱいでした。五輪の来夏開催が発表されて、ようやく気持ちが晴れました。

 昨年9月、カザフスタンで開催された世界選手権で銀メダルを獲得して初の五輪代表に内定しました。代表権に関しては、世界レスリング連合(UWW)が既に各国・地域が得た五輪出場枠の割り当てを変更しないと発表。日本協会の正式発表はまだですが代表権は維持する方針と聞き、安心しています。

 もし延期が2年間であれば、五輪への道は険しかったことでしょう。32歳という年齢もありますし、代表選考が見直される可能性が高かったと思います。内定以降、東京大会だけを見据えて稽古を続けています。再び国内代表争いとなっても勝つ自信はありますが、気持ちの作り方が難しかったように思います。

 来年7月開幕と日程が明確になり、トレーニング計画が立てやすくなりました。新型コロナの影響で、長年拠点としている自由ケ丘学園高(東京・目黒区)は閉鎖。そこで、健康管理に注意を払いながら自宅で汗を流しています。ダンベル上げや懸垂などで体力強化に励み、レスリングで国体出場の経験がある夫(拓也さん)に協力してもらいタックル練習をして、感覚を鈍らせないように工夫しています。

 夫は具だくさんのみそ汁を作ってくれるなど、家事全般を引き受けてくれています。私がレスリングだけに集中できるようにサポートしてくれるのは心強いです。

 アスリートに今できることは少ないかもしれません。でも感染が終息したときには応援してくださる皆さんの活力となれるようなパフォーマンスを見せられるように、今できることを精いっぱい頑張りたい。

 その上でも五輪は特別な舞台です。2016年リオデジャネイロ五輪は代表入りできませんでした。前年9月の世界選手権(米国)の3週間前、練習中に左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂して全治8カ月の大けが。メダルを獲得すればリオ五輪代表に大きく前進したはずの大一番に出場すらできず、現役引退も考えました。

 転機はリオ五輪翌年の世界選手権(パリ)。この大会を最後にマットから離れようと思った4度目の世界一決定戦で銅メダル。初めて表彰台に上がりました。リハビリを乗り越え、その後に磨きをかけたタックルなどの攻撃力に自信を持って臨むことができました。今振り返ると、苦い経験を糧にできたからこそ結果を残せたのでしょう。

 「レスリングは人生を豊かにするための一つ」と思って取り組んでいます。母校の立命館宇治高でレスリング部監督を務めていた父(秀知さん)からは、「レスリングだけの人間になるな」と指導されました。幼少期はレスリングのほかにピアノ、水泳、書道なども習い、東宇治中時代は陸上競技部。高校2年時には1年間ニュージーランドに語学留学しました。いろいろな経験を通して感じることは、全てがつながるということ。感染症が流行する今は我慢の時。危機的状況を乗り越えれば、明るい未来がやってくると信じています。

 世界中がスポーツに熱狂する祭典はどんな舞台なのかと想像するだけで、ワクワクします。燃えてきます。レスリングは日本の「お家芸」と呼ばれますが、女子最重量級は日本選手で五輪の金メダルがない階級。この1年間で、金メダルをイメージしてさらに強くなります。

★インスタ開設

 皆川は1日にインスタグラム(hiroe.minagawa.suzuki)を開設。トレーニングの様子をはじめ愛犬との散歩、昼食(お好み焼き定食)など自宅で過ごす“おうち時間”を投稿している。

 「仕事休みの旦那とトレーニング。明日の筋肉痛で怯える旦那」(原文ママ)と、現役時代は国体出場経験がある夫・拓也さんとの練習動画もアップ。東京五輪での金メダルへ最大の好敵手は、昨秋の世界選手権決勝(●2-4)で敗れたアデリン・グレー(29)=米国。ゴムチューブ引きなどで地力を上げるメニューに励んでいる。

★五輪代表権の行方は?

 世界レスリング連合(UWW)は今月7日、既に各国・地域が獲得している五輪出場枠の割り当てを変更しないと発表した。日本協会は昨秋の世界選手権などで五輪代表の選考基準を満たした皆川ら男女計8人については代表を維持する方針で、6月開催予定の理事会で正式決定される見込み。残りの男女10階級は、2021年3月末のアジア予選(中国予定)や世界最終予選(同4月下旬から5月上旬、ブルガリア)で出場枠獲得を目指す。

皆川 博恵(みながわ・ひろえ)

 1987(昭和62)年8月19日生まれ、32歳。京都・宇治市出身。立命館宇治高のレスリング部監督だった父・秀知さんのもと、幼少期から競技を始める。三室戸小-東宇治中-立命館宇治高-立命大(経済学部)を経て、現在はクリナップ所属。世界選手権は2017、18年銅メダル、19年は銀メダルを獲得して東京五輪代表内定。全日本選抜選手権8連覇中。全日本選手権5度優勝。17年11月に拓也さんと結婚。旧姓・鈴木。160センチ。

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April 14, 2020 at 08:00AM
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1 Response to "【選手はいま何を思う】レスリング皆川博恵、来夏開催決定に「気持ちが晴れました」代表権維持にも“ホッ” - サンケイスポーツ"

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