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「神がかっていた」ジョコビッチ、キリオス戦勝利の鍵は冷静さ[ウィンブルドン] - WOWOWテニスワールド

ジョコビッチは、初のグランドスラム決勝に臨んだ世界ランキング40位のニック・キリオス(オーストラリア)と対戦。アンダーサーブや股抜きショットを見せる相手に第1セットを4-6で奪われたが、第2セット以降は相手にほとんどチャンスを与えることなく効率的にセットを取り、4-6、6-3、6-4、7-6(3)の逆転勝利を飾った。これで「ウィンブルドン」4連覇、通算7度目の優勝を果たし、開幕前からの目標であったピート・サンプラス(アメリカ)と並ぶことに。また、昨年の「ウィンブルドン」以来のグランドスラムタイトルを獲得して通算優勝回数を21とし、歴代最多22回のラファエル・ナダル(スペイン)に1差と迫っている。

キリオスに勝つには「冷静さが鍵だった」と語るジョコビッチは、「ウィンブルドン」への思いを以下のように述べている。「この大会が、この優勝が僕にとってどんな意味を持つかについてうまく説明できない。これまで何度も言ってきたことだけど、この大会は僕にとっていつでも最も特別で、最もやる気を駆り立てられるんだ。4歳か5歳の時、1993年の“ウィンブルドン”でピート・サンプラスが初めて優勝するのを見た。その後、両親にテニスのラケットを買ってほしいとねだったんだ。ここに来るのが夢で、このコートに立つ度、子どもの頃にここで優勝すると夢見ていたことを思い出すんだ。その思いは年々強くなっているよ。トロフィーを持ってここに立つことができてとても恵まれていると思う」

2017年にジョコビッチから2度勝利を挙げたものの、5年ぶりに対戦したこの3度目で初の黒星を喫したキリオスは、「彼はちょっと神がかっていたね。俺自身はいいプレーができていたと思う。個人的には素晴らしい2週間だったよ。何試合も戦ったから俺もチームも疲れ果ててる。この後は休暇を取らないといけないな。キャリアでおそらく最大の結果を残せたことは幸せだよ。いつかまたこの舞台に戻ってくるかもな」と述べた。すると、ここ最近すっかりキリオスと親しくなったジョコビッチが、「ニック、君は戻ってくるよ。“ウィンブルドン”だけじゃなく、多くの大会の決勝にね。君は世界でも指折りの選手であることを示したんだから。特にこのサーフェスでね」と励ましの言葉を送っている。

車いすの部では、男子シングルス決勝で第1シードの国枝慎吾(日本/ユニクロ)が第2シードのアルフィー・ヒュウェット(イギリス)に逆転勝利。双方が13回ずつブレークするという取っては取られての展開の中、国枝は第1セットを4-6で落とすが、第2セット終盤にリードを奪い、セットカウント1-1とする。最終セットではヒュウェットに5-2とされるもそこから追いついて10ポイントのタイブレークに突入。国枝はヒュウェットのミスショットが3本続いたことで得たチャンピオンシップポイントをリターンエースで決め、国枝が4-6、7-5、7-6[10-5]で3時間20分も続いた死闘を制した。これで国枝は「ウィンブルドン」シングルス初優勝を飾り、生涯グランドスラムを達成している。国枝は今大会でシングルス、ダブルスの2冠を成し遂げた。

ジュニアでは、ジュニア世界5位で17歳のMili Poljicak(クロアチア)が優勝。1年前はベスト8どまりだったが、今大会では6試合で1セットしか落とさずにシーズン2冠目を手にしている。

大会14日目の男子シングルス、車いす男子、ジュニア男子の主な試合結果は以下の通り。(※[]内の数字はシード表記)

<男子シングルス>
【決勝】

〇ノバク・ジョコビッチ(セルビア)[1] 4-6 6-3 6-4 7-6(3) ●ニック・キリオス(オーストラリア)

<車いす 男子シングルス>
【決勝】

〇国枝慎吾(日本/ユニクロ)[1] 4-6 7-5 7-6[10-5] ●アルフィー・ヒュウェット(イギリス)[2]

<クアード シングルス>
【決勝】

●ニルス・フィンク(オランダ)[1] 6-7(5) 1-6 〇サム・シュレーダー(オランダ)[2]

<クアード ダブルス>
【決勝】

〇サム・シュレーダー(オランダ)/ニルス・フィンク(オランダ)[1] 6-7(4) 6-2 6-3 ●アンディ・ラプソン(イギリス)/デビッド・ワグナー(アメリカ)[2]

<ジュニア 男子シングルス>
【決勝】

●Michael Zheng(アメリカ) 6-7(2) 6-7(3) 〇Mili Poljicak(クロアチア)[3]

<14歳以下 男子シングルス>
【決勝】

〇Se Hyuk Cho(韓国)[5] 7-6(5) 6-3 ●Carel Aubriel Ngounoue(アメリカ)[3]

(WOWOWテニスワールド編集部)

※写真は「ウィンブルドン」優勝トロフィーにキスをするジョコビッチ
(Photo by Frey/TPN/Getty Images)

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