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欧米は「戦闘戦車」の供与に踏み切るか? ウクライナ戦争決める鍵 - 日経ビジネスオンライン

ウクライナがドイツに求めている戦闘戦車「レオパルト2」(写真=Picture Alliance/アフロ)

ウクライナがドイツに求めている戦闘戦車「レオパルト2」(写真=Picture Alliance/アフロ)

ウクライナ軍は東部での反攻を強め、領土の一部を奪回した。だがウクライナがロシア軍を領土から完全に駆逐するには、大量の欧米製「戦闘戦車」が不可欠だ。欧米諸国は、ロシアから交戦国とみなされる危険を冒してまで、戦闘戦車の供与に踏み切るだろうか?

 9月12日、ウクライナ政府のウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「ウクライナ軍は、我が国の東部と南部で約6000平方キロメートル(km)の領土を、ロシア軍から奪回した。我が軍の攻勢は今も続いている」と発表した。ウクライナ軍は、9月初め以来の反攻作戦で、ハルキウ州北東部のイジューム、バラクリヤなど約200の市町村をロシア軍から取り戻した。ロシア国防省も、この地域の一部の部隊に撤退を命じたことを公式に認めた。

ウクライナ軍の反攻作戦に弾み

 イジュームは、ハルキウ市とドンバス地域を結ぶ幹線道路が通っている要衝。ロシア軍は、ウクライナ東部で攻勢をかけるための出撃拠点として使っていた。この町がウクライナ軍の手に落ちたことは、ロシア軍にとっては手痛い。

 イジュームを奪回したウクライナ軍は、町の郊外の森で、ウクライナ兵士や民間人少なくとも440人の遺体が埋められているのを発見した。同軍は9月16日に、遺体の発掘現場を報道陣に公開。一部の遺体は腕を後ろ手に縛られたり、首に縄を巻かれたりしていた。拷問の痕跡がある遺体、子どもの遺体も発見された。

 ウクライナ検察庁は、「ロシア軍による戦争犯罪の可能性がある」として、犠牲者の身元の確認と死因の特定を急いでいる。ゼレンスキー大統領は、ビデオ演説の中で表情をゆがめながら「これは第2のブチャだ。世界各国はロシアをテロリストのスポンサー国家と認定すべきだ」と語った。

 ブチャとは、ロシア軍が住民約400人を虐殺したとされる、首都キーウ(キエフ)北東の町のことである。後ろ手に縛られて射殺された住民の遺体の映像は、ロシア軍の残虐さを世界に印象付けた。ロシア兵たちは女性を暴行し、市民を拷問した。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はこの町を占領していたロシア軍部隊の功績をたたえて表彰し、「親衛部隊」に格上げしている。

ウクライナ政府は欧米に戦闘戦車の供与を要求

 さて、ゼレンスキー大統領は9月12日のビデオ演説の中で、欧米諸国に対し「ロシア軍によるテロを終わらせるために、対空ミサイルを迅速に供与してほしい」と要請した。さらに同大統領は、欧米諸国に対し戦闘戦車と装甲兵員輸送車(Armored Personal Carrier=APC)の供与も求めている。特にドイツ政府に対しては、同国製のレオパルト2型戦闘戦車と、マルダー装甲兵員輸送車を供与してほしいと訴えた。

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