イノベーションの鍵握るスタートアップ振興、日本の現在地と課題を整理 - ITpro

　ビジネスを取り巻く環境が急速に変化する現代社会。従来のやり方が通用しなくなり、多くの企業が現状を打破するためのイノベーションの種を追い求めている。そこで欠かせない存在となるのが、革新的なアイデアとテクノロジーで多様化する社会のニーズに応えるスタートアップだ。その重要性は認知され始めてきたものの、振興に向けた具体的な取り組みは緒に就いたばかりだ。

　例えば、大企業とスタートアップが互いの強みを持ち寄り、タッグを組んで新たなサービスを生み出す「オープンイノベーション」は、成功すれば双方に大きなメリットを生み出す可能性を秘める。一方、まだ実績やノウハウに乏しい日本では落とし穴も多く存在する。ボタンの掛け違いを防ぐためにも、成功企業からエッセンスを学びたい。

　「起業という選択肢が身近に無い」「スタートアップ全体のすそ野が狭い」といったそもそもの課題に対しても、政府をはじめ産業界や大学が積極的に動き始めた。ヒトもカネも足りず、スタートアップを取り巻く環境に関しては「後進国」と言わざるを得なかった日本において、挑戦を後押しする土壌が着実に整いつつある。

　オープンイノベーションの実践例や留意点、起業を目指す際に活用したい産官学の取り組みなど、日本のスタートアップを取り巻く最新状況をまとめた。立場を問わず、次なる一手のヒントにしてもらいたい。変化は痛みを伴うが、機を逸すれば衰退は免れない。

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