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現職と野党候補、再び接戦 鍵握る「極右票」は分散か―トルコ大統領選、28日決選投票 - 時事通信ニュース

2023年05月27日20時31分

トルコのエルドアン大統領=26日、イスタンブール(EPA時事)

トルコのエルドアン大統領=26日、イスタンブール(EPA時事)

  • トルコ大統領選の野党統一候補クルチダルオール氏=23日、南部アンタキヤ(AFP時事)

 【アンカラ時事】欧州と中東にまたがる地域大国のトルコで28日、大統領選挙の決選投票が行われる。20年以上政権を率いるエルドアン大統領(69)と、野党統一候補のクルチダルオール氏(74)が対決。最新の世論調査によると、14日の第1回投票に続き両候補が接戦を演じることになりそうだ。

第三候補はエルドアン氏支持 票の行方は不透明―トルコ大統領選

 第1回投票の得票率は、エルドアン氏が当選に必要な50%超をわずかに下回る49.5%、クルチダルオール氏は44.9%だった。敗退した第三の候補オアン氏(得票率5.2%)は決選投票でエルドアン氏支持に回る方針だが、オアン氏を擁立した極右政党の党首はクルチダルオール氏に協力。勝敗の鍵を握る「極右票」は分散する見通しだ。
 決選投票に向けた選挙戦は、中傷合戦の様相を呈した。エルドアン氏は、クルチダルオール氏が反政府クルド人武装組織とのつながりが指摘されるクルド系政党の支援を得ていることを捉え、武装組織から「指示を受けている」と非難のトーンを強めた。
 これに対しクルチダルオール氏は、エルドアン政権がシリア人やアフガニスタン人など「1000万人を超える難民を国に入れた」と繰り返し強調し、経済や治安の悪化で市民を惨めな目に遭わせたと主張。「政権に就けば、全ての難民を送り返す」と訴えた。
 トルコの調査会社コンダが20、21両日に実施した世論調査では、エルドアン氏の支持率は47.0%で、クルチダルオール氏の42.2%を上回った。一方、調査会社ORCの24、25両日の調査では、エルドアン氏が46.7%、クルチダルオール氏が48.1%だった。いずれの調査でも「決めていない」と回答した人がおり、情勢はなお流動的だ。

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