18歳女性刺殺鍵を使い侵入か - au Webポータル

冨永紗菜さん

　横浜市鶴見区のマンションの駐車場で２９日、住人の大学１年冨永紗菜（さな）さん（１８）が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された元交際相手の自称会社員伊藤龍稀（はるき）容疑者（２２）（鶴見区本町通）が、冨永さんから返却を求められていた鍵を使ってマンションに侵入したとみられることが捜査関係者への取材で分かった。

　神奈川県警の発表では、２０２１年１０月以降、伊藤容疑者の冨永さんへのＤＶ（配偶者や恋人からの暴力）などに関する相談・通報が計４件寄せられていた。事件１週間前の今月２２日にも、伊藤容疑者の車の中でけんかになったとして冨永さんが１１０番していた。

　この時、冨永さんが車内にバッグを置き忘れ、後日、県警を通じて返却を求めて回収したが、中にあった鍵はなくなっていた。県警は念のため、冨永さんに自宅の鍵を交換するよう防犯指導していたという。

　捜査関係者によると、マンションは共用スペースに入るのにも鍵が必要だが、目撃情報などから、事件直前、伊藤容疑者が建物内にいたことが判明。県警は、伊藤容疑者がバッグから抜き取った鍵を使って侵入したとみている。伊藤容疑者は事件直後に近くの鶴見署に出頭し、「（冨永さんが）出てくるところを待ち伏せして刺した」と説明していた。

　遺族らによると、２人は２２日のけんかの後、親族を交えて話し合い、交際を終えたとされる。県警は、伊藤容疑者がその後も、冨永さんに強引に接触を図ったとみて詳しい経緯を調べている。

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