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データマーケとアドテク技術が成功の鍵になる・・・ぴあ朝日ネクストスコープ崎川副社長 - Media Innovation

Media Innovationでは毎年恒例の年末年始企画として、メディア業界の様々な方に、2023年の振り返りと、2024年の展望について寄稿いただきました。良いことあり、辛いことあり、という一年間の後に、どんな飛躍が待っているか、皆さんからのメッセージを順次公開していきますので、お楽しみに。

ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社(PANX)
取締役副社長 兼  執行役員コンテンツ管掌
崎川 真澄
朝日新聞社で、長く広告営業(勤務地:東京・福岡・NY・大阪)および朝日IDを利活用したデータマーケティングに携わったほか、経営企画室に通算3度在籍しグループ企業関連業務などを行う。その後、ハフポスト日本版CEOおよびバズフィードジャパンCROとして外資系メディアのビジネスグロース及びPMIなどのマネジメントを経験。22年10月より現職。

今年はどんな仕事に取り組みましたか?

2023年、デジタルメディアはPV減とRPM減のダブルパンチという大変厳しい市場環境に直面しました。PANXでも、PV増や新たにアフィリエイトに取り組む等の拡大策から縮小均衡による収支改善まで、様々な施策を実践し最適解を探っている最中です。厳しい環境下で、業界全体としてはメディアのクローズやMBOなどM&Aの話題が目立った一年でした。この流れは2024年にかけて一層加速していくと思います。

今年一番注目した出来事は何だったでしょうか?

生成AIの出現がデジタルメディア業界に大きな影響を与えました。これらに呼応したグーグルによる、頻繁かつ大規模なアルゴリズム及びディスカバー選定基準の変更や検索画面のレイアウト変化などが目立ちました。メディア業界は過去の延長線上での対応施策では不十分となり、新たな変化への抜本的な対応を余儀なくされています。ユーザーの可処分時間が、UGC派生の縦型動画やGAFA等の大手プラットフォームにより多く費やされる中で、オープンウェッブのメディアサイトの対応策・打開策が問われています。

メディア業界で今後の焦点となりそうな事は何だと思いますか?

デジタルメディア業界の今後の焦点は、各社の強みを全面に出した戦略立案の構築及び実践と考えます。私達は、コアバリューである『ぴあDMP』を活かすセグメント生成に役立つ、独自性とエッジの効いたコンテンツ作りにより、他メディアとの差別化をして行こうと考えています。2024年のデジタルメディアは、クッキーレス環境の準備、共通IDの採用、プライバシーサンドボックスへの対応、データクリーンルームやコンテキスト広告の活用など、多角的なアプローチが必要でしょう。

2024年への意気込みを聞かせてください

2024年は、②で述べた『生成AI』および③で述べた『クッキーレス環境への対応』が最優先の課題です。現代のデジタルメディアは、コンテンツの良し悪しだけでなく、データマーケティング及びアドテク技術へのアダプテーションが成功への鍵となります。先日のATSイベント後の夜の部で、壇上で「ID5、ID5」など大声で連呼されているフロアーで、各種メディアやアドテク各社が情報交換を行う騒然とした雰囲気は、開国や維新を控えた幕末を彷彿とさせるものでした。2024年は革新的なアプローチと柔軟な戦略が成功への鍵となるでしょう。PANXは最前線で競争力を維持していきます。

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