パチっと目を開ける。
今日は私の勝ちだ。
音が鳴る前にアラームを消して、まだ温い布団から起き上がる。カーテンを開けると眩しい太陽が照らしてくれる。深呼吸をするとまだ、乾いた冬の空気。背伸びをすると身体が少しだけ温まった気がする。
なんて素晴らしい朝なんだ。
いつもならうるさいアラームに起こされてイヤーな気分で朝を迎えるのに。アラームより早く起きれただけで、気持ちの良い朝になるんだ。
キッチンに行くとお母さんがお味噌汁を作っていたから、その匂いで幸せな気分になる。「おはよう」と声をかけると笑顔で「おはよう」と言ってくれる。いつも遅刻ギリギリの私だと、お母さんはイライラしているのに今日は機嫌が良いみたいだ。「早く顔を洗ってきて」なんて言いながら、パチパチと音を立てて目玉焼きを作り始めている。
母親の料理の流れの速さに、私も急がなきゃと焦った。
蛇口を捻ると冷たい水が、私を襲ってくる。手がかじかんで震えが止まらない。こんな冷たい水を顔につけるなんて、嫌いな古典の先生の授業を受ける方がよっぽどマシだ。つまらない授業しかしないくせに、小テストだけは毎回やる先生。
あ、そういえば今日はその先生の授業があるんだった。あーぁ全てが憂鬱になってくる。まぁでも昨日勉強したし、大丈夫か。なんて思いながら、水に顔を付けると現実に引き戻される。
「冷たぁ」と声に出せば、さっき考えていたことも消えて頭が真っ白になる。とりあえずタオルで顔を拭けば、ちょっとだけ顔が引き締まった気がする。
食卓につくと、朝ごはんがもう出来ていた。「いただきます」と声に出してお味噌汁すする。やっぱり朝はこれだと私は確信した。日本人ならこれでしょみたいな決めつけは嫌いだけど、なんだか変に納得させる感じ。もうDNAに刻み込まれてる感。そう思いながらテレビに目を向けると、もう占いの時間。私の星座は…
10位?なんでまた微妙な。私の星座は一生1位になれないんじゃないのか、というくらい微妙な順位が多い。
「今日はハッピーな一日になりそう」
そんなこと言われると嫌な感じになるから、あんまり気にしないようにしよう。
ご飯を急いでかき込んで、歯を磨けばもうちょうどいい時間。「行ってきます」とお母さんに声を掛けてちょっと小走りで家を出る。
なんで小走りなのか、それはもうすぐあの人と同じ電車に乗れる時間だからだ。
あの人というのは、私が最近気になっている人。特に何か名前がついた感情ではない。ただ気になる人。なぜ気になるかって、それはただぼーっとしているから。なんにも考えてなさそうで、何を考えているのだろうと予想したくなるから。何も考えていない彼を、変わった人だなぁと思う。でもそんな彼の考えていることを予想している自分も、変わってるのだと思う。
今はイヤホンを付けて、何を考えているのだろう。
今日食べた朝ごはんかな。
私は目玉焼きだけど。
それとも学校のテスト?
私はもうすぐ定期テストだけど、君の学校だとどうかな。
今日のお昼ご飯は何とか?
それはちょっと早すぎない?
放課後のこととかかな?
私は今日バイトなんだよなぁ。どんな友達と遊んでるの?
それとも彼女いるの?
えー知らなかった。それは予想しなかった。どんな子かな、可愛い感じ?それとも綺麗系?んーどっちもありそう。
でもちょっと嫌だな。
なんでそんなこと。ちょっと嫌ってなんだよ。別になんにもないだろうに。ぐるぐる考えすぎて、頭がおかしくなっちゃったんだ。なんて顔を上げると、目が合う。ん?なんで目が合う。目なんて合うはずがないぞ。
なんでこっち見てんの?私が見すぎたのか?わーきまづい。どうしよ。ここは少しだけ遠くを見るフリをして、反対側を向こう。そうすれば、目線を戻しても目が合うはずが…
ってまだ見てんじゃん。なんで見てんの?私がヤバい考え事してるってバレた?どうしよう。
とりあえず下を向いて、髪の毛の隙間から盗み見て。ってめっちゃこっち見てる。こっち見ないで。ごめんなさい、ごめんなさい。
どうしよう。あ、次の駅で降りればいいんだ。名案!どうせ君は降りないし。今日は冴えてるなぁ。
ドアが開いた途端電車から飛び出す。ふぅーとため息をつく。何とか逃げきれた。何から逃げていたのかは分からないけど。と思ったけど、え?なんで?
「君、いつも僕のこと見てるよね?」
「え?」
なぜ目の前にいる?降りない駅だよね?ん?なんで?どう考えてもおかしい。しかも何その質問。自意識過剰すぎない?でも実際そうだし。
「違うの?」
「いや、えーあー、ちがうよー?」
「違くないよね?」
「はい」
どうやら私は逃げきれていなかったようだ。
「はっ」
目覚めると、いつもの天井。なんだ夢か。どうしてこんなに夢。とスマホのディスプレイを見ると、もう家を出なければいけない時間。
夢の中では優雅に朝ごはんを食べていたのに。
急いで支度を済ませば、ダッシュで駅へと向かう。
どうしてあんな夢を見ていたのか、自分でも分からない。だけど、あんなに顔を近くで見たのは初めてだったかも。しかも、見てたのがバレてたし。
でも本当にバレてたらどうしよう。私は完全に変なやつで、ヤバいやつでしかなくなる。絶対にそれだけは避けたい。だって、まだ何にも知らないのに。君のこともっと、
ドスッ
「ったぁ」
「あ、ごめんなさい」
ぼーっと色々なことを考えすぎたせいで、誰かにぶつかったみたいだ。
「私が、ぼーっとしてて、ごめんなさ」
って、え?なんでここに?君は電車に乗っているはずなのに。
「怪我とかないですか?」
「はい、えー大丈夫です」
「よかった」
笑顔で笑う君に、少し胸が締め付けられる。
「あ、あの」
「どうしました?」
「名前、名前教えてもらってもいいですか?」
「え?」
「え?あ、いきなりこんなこと聞いて変ですよね、ごめんなさい、ありがとうございました」
「いいですよ」
「え?」
「名前、僕は」
名前を知れただけで、こんなにも嬉しくなってしまう自分がいる。
だけど私はこれからもっと君のことを知っていく。
君のことを知ってまた新しい日々が続いていくのだろう。
*
皆さん、おはようございます。木目田俊です。
なぜいきなりこんなブログを書いているのか、不思議ですよね?
まぁ完全に気分的なものなんですけど笑
この間、川谷のブログを読んだ時にめちゃくちゃ良いなって思ったんです。↓ですね。
だけど川谷のブログ読んで、文章とかを試験的に変えてみようかなと思いました。
それにこの間、りかのせいだよ選手権をやった時に、好評をいただいたので、恋愛小説っぽいものを書いてみたかったっていうのもあります。
他にも台本を何個か書いたのですが、それをえのちんに見せた時に、「めちゃくちゃいいじゃん」と褒められたんです。それが嬉しくて調子に乗って書いちゃいました。
タイトルは「朝からハッピーメリーゴーランド」
っていう変なタイトルです笑
内容を簡単にいうと君知らパロですね。歌詞とちょっとリンクさせてみました。
最近気になる子に対して、何もできなかった女の子が、一歩踏み出すお話です。
ハッピーメリーゴーランドっていうのは、嬉しいハッピーな気持ちが、メリーゴーランドみたいに繰り返し回っているっていう意味です。
今の段階というよりかは、これからの展開がそうなっていくよってことですね。
このお話は妄想好きな女の子の感情を、思ったままに書いています。小説というよりは独り言を文字起こししてる感じです笑
まぁ説明は以上にして、もっとこういうものをいっぱい書けたらいいなぁと思います。
その話は置いておいて。
最近自分は何をやっているのか。という話なんですけど、サウナに行ったり、映画を観に行きました!
サウナはスーパ銭湯に行って、一日中お風呂に入ったり、サウナに入ったりしてゴロゴロとゆっくりとした時間でした。
もともとサウナとか苦手だったのですが、最近はそれが耐えられるようになって、自分も強くなったなぁと。
映画は初めてレイトショーに行きました。いつもは1900円のチケットを買っていたので、レイトショーは1300円で得した気分になりました笑
20歳になったので、レイトショーも観れるんだと感動しました!
っていう特にオチもない話です。
そういえば、スカイツリーを見に行きました↓
こういうことをブログで書いてみたかったんです。ちょっとでもハッピーな感じで。
なので今回はこれで満足です。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
行ってらっしゃい、おやすみなさい。
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February 25, 2020 at 05:30AM
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