新型コロナウイルスが世界的にまん延するなか、治療薬への期待が高まっています。なかでも、米国で開発された「レムデシビル」と日本産の「アビガン」が注目されています。それぞれどのような効果が見込める薬なのでしょうか? 感染症専門医の忽那賢志先生に聞きました。
Q:そもそも「レムデシビル」とは何のための薬なのでしょうか?
レムデシビルはもともと、アフリカで猛威を振るっているエボラ出血熱の治療薬として開発されました。しかし、ほかの薬剤と比べて効果が劣ることから、現在はエボラ出血熱への投与は中止されています。
Q:新型コロナウイルスにも効果があるのでしょうか?
武漢ウイルス研究所が、レムデシビルの新型コロナウイルスへの効果に関する報告を医学誌に出しています。報告書ではレムデシビル以外にもリバビリン、ナファモスタット、ファビピラビル、クロロキンなど複数の薬剤についてウイルス抑制効果を調べました。その中で最も高い抑制効果が観察されたのがレムデシビルでした。
Q:どのような効果があるのでしょう?
臨床研究にはエビデンス(根拠)レベルが高いものもあれば、低いものもあります。そして、4月下旬以降、そのレベルが高い研究結果が報告され始めました。
中でも、広範囲に行われたのが米国47施設、欧州・アジア21施設を対象としたNIH(アメリカ国立衛生研究所)を中心とした研究です。対象は各国の重症患者計1063人。最終報告はまだですが、プラセボ(偽薬)を使用した場合と比べ、レムデシビルを使用した事例の方が、臨床的改善が31%早く、回復までの期間の中央値もプラセボの場合(15日)よりも短い11日だった、との速報値が出ました。
レムデシビルを開発した米ギリアド社はレムデシビルを5日間投与した場合と、10日間投与した場合を比較した研究を実施。結果として、少ない日数でも効果に大差がないことが分かり、生産数が限られている状況でも多くの新型コロナ患者にレムデシビルが投与できることが可能です。
Q:死亡率も下がるのでしょうか?
症状の改善までの時間が短くなるとはいえ、レムデシビルを投与しても亡くなる患者さんはプラセボを投与した患者さんと同程度いるため、劇的に効く薬剤とは言えません。
レムデシビルは点滴での使用となるので、入院するようなある程度重症の患者さんへの使用が想定されます。今後も引き続き他の有効な薬剤が待たれますし、今後は軽症患者も治療対象となるような有効な経口治療薬(口から飲む内服薬)も望まれます。
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