
(近藤慎太郎:医師兼マンガ家) 前回は、よく言われる「朝型」「夜型」は体内時計で規定されており、夜型を朝型にすることは非常に難しいと解説しました。でもそうは言っても、どうしても朝からバリバリ働きたい、ロケットスタートしたいという人もいると思います。 【マンガ】近藤慎太郎先生の渾身の一筆! 筆者の経験からは、朝に軽めの運動をするのがお勧めですが、そんな時間は取れないという人もいるでしょう。今回は、もっと根本的な方法で、朝にスッキリ起きられるようにしたいという人のために、現時点で分かっていることを解説いたします。
■ 夜型克服の解は「起きる時間を固定する」 まずはおさらいです。日本人の体内時計は、おおむね24時間10~20分の間に入っていると言われています。体のサイクルは24時間10~20分なのに、地球の自転が24時間なので、そのギャップが問題になるのです。一方、体内時計が短い人は、早寝早起きが苦も無くできる、いわゆる「朝型」になります(第13回参照)。 「自分は朝型だから困っている」という人はあまりいないでしょうから、朝型である幸運をかみしめて、お仕事に、プライベートに邁進していただければ良いと思います。 では体内時計が長い、いわゆる「夜型」の人が、毎日の自然な入眠と覚醒を手に入れるためにはどうすればいいでしょうか? 結論から言うと、「起きる時間を固定する」がほぼ唯一の方法になります。 つまり、夜の12時に寝ようが、午前2時に寝ようが、毎日決まった時間(たとえば7時)に起きるのです。できれば平日、休日の区別もなく。これを実行すると、おそらく多少の睡眠不足が蓄積されていくと思いますが、むしろそれがトリガーとなって、いつもより早めに眠れるようになっていくのです。 そして、起きたらしっかりと太陽光を浴びて体内時計をリセットしましょう。また、食事のタイミングもリズム管理に重要です。朝食を抜かしたり、夕食を遅い時間に取ったりする人は、3食きちんと食べ、夕食の時間を早めることによって、自律神経系のリズムが朝方に移動することが分かっています。またそれにより、中性脂肪とLDLコレステロールも改善します(1)。 ですので、夜型の人の場合は、いわゆる「規則正しい生活」を、強い意思で断行することが、睡眠の問題を解決するための重要なポイントになります。 その際のコツとして、「眠くなるまで寝室には入らない」ことが大切です。
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August 11, 2020 at 04:01AM
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