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DXの鍵はアジャイル リコーやKDDIが導入 - ITpro

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ビジネス環境の急変にも素早く対応できる組織づくりが求められている。そのためにリコーやauカブコム証券、KDDIなどが導入したのは「アジャイル」の手法だ。計画策定とタスク実行後のレビューおよび改善を短期間で繰り返し、素早く軌道修正する。

 ビジネス環境の急激な変化に対応する組織づくりの手法として、企業の注目を集めるのが「アジャイル手法」だ。ベースは反復型のソフトウエア開発である。1~4週間のような短期間でソフトウエア開発を進め、ユーザーなど利害関係者のレビューを受けて次の期間で改善する、というサイクルを繰り返す。サイクルごとに軌道修正できる仕組みであり、ソフトウエア要件の変更に対応しやすい。

 現在、ソフトウエア開発をする部署にとどまらず、事業部門などにもアジャイル手法を適用して組織変革を目指す企業が増えている。リコーやauカブコム証券、KDDI、日本生活協同組合連合会などだ。多くはIT部門やDX(デジタル変革)推進部門などから適用部署を段階的に広げているが、マーケティングオートメーションソフト開発のSATORI(東京・渋谷)のように、全社をアジャイル型につくり替えたケースも登場している。

 背景には、変化の激しいビジネス環境に即応するうえで、従来の組織では解決できない課題が増えている事情がある。例えば2020年春から新型コロナウイルスの感染が拡大するたび人やモノの流れは一変し、多くの企業が事業の抜本的な見直しや素早い方針転換を求められた。

 これまでの組織の体制や運営の仕方では、ビジネス環境の急変への対応が難しい。従来は、個々の部署が期初の事業計画に沿って確実に業務を遂行することに重きを置いていた。そんな「計画主導型」の組織は事業計画が変わらなければ強みを発揮するが、大きな変化には弱い。ビジネス環境が一変し事業計画を練り直そうとしても、「来期から改善しましょう」となり対応が遅れがちだ。

 そこで求められるのが「試行錯誤型」の企業・組織である。柔軟性や俊敏性の高い「アジャイル型組織」と呼ぶこともできる。1~4週間のようなサイクルで、ゴールに変化はないか、前提条件は合っているかを確認し、試行錯誤を繰り返しながらゴールを目指す。試行錯誤ゆえの「寄り道」が発生する可能性はあるが、ビジネス環境の変化に柔軟に対応できるメリットがある。

図「計画主導型」の従来組織と「試行錯誤型」のアジャイル型組織の違い

図「計画主導型」の従来組織と「試行錯誤型」のアジャイル型組織の違い

試行錯誤型の組織は目的変更に柔軟対応

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